飲食店開業

飲食店の面談評価表人材育成方法【アルバイト評価表テンプレート付き】

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飲食店におけるアルバイトスタッフの育成に役立つ「評価シート」を活用した面談方法について解説していきます。

評価シートを用いることで、スタッフの成長を客観的に評価し、具体的なフィードバックを行うことが可能になります。さらに、評価制度を導入することで、スタッフのモチベーション向上や定着率アップにも繋がります。

この記事では、評価項目の作り方から、面談の進め方、そして具体的な評価シートのテンプレートを用いて、詳しく解説していきますので、ぜひ最後まで読んで、自店の人材育成に役立ててください。

目次
  1. 飲食店でアルバイトの面談評価シートを導入するメリット
  2. 飲食店アルバイト面談評価シート作成の3つのステップ【エクセルダウンロード】
  3. ステップ1. 評価項目を決める(事例紹介)
  4. ステップ2. 評価項目に沿って昇給の仕組みを作る
  5. ステップ3. 評価結果から面談する大切なポイント6選
  6. 飲食店のアルバイト人材育成とは
  7. まとめ|評価シートでアルバイトの成長を促進しよう!

飲食店でアルバイトの面談評価シートを導入するメリット

飲食店でアルバイトの面談評価シートを導入するメリット

飲食店でアルバイトの面談評価シートを導入すると、様々なメリットがあります。具体的には、以下の3点が挙げられます。

人手不足の解消+人材の定着率アップ

飲食業界は慢性的な人手不足に悩まされています。優秀なアルバイトスタッフを獲得しても、すぐに辞めてしまうという経験を持つ経営者も多いのではないでしょうか。評価シートを導入し、スタッフ一人ひとりの成長を評価することで、スタッフのモチベーションを高め、定着率向上に繋げることが期待できます。

例えば、評価シートを用いて、スタッフの頑張りをきちんと評価し、具体的なフィードバックを行うことで、スタッフは「自分の仕事は評価されている」と感じ、モチベーションが向上するでしょう。また、評価制度に基づいて昇給や昇格の機会を与えることで、スタッフは「成長できる環境」だと感じ、長くお店で働きたいという意欲を持つようになるでしょう。

スタッフのレベルアップ+モチベーション向上

評価シートを用いることで、スタッフのスキルや知識を客観的に評価し、具体的な改善点を見つけることができます。これにより、スタッフは自分の強みや弱みを理解し、スキルアップを目指せるようになります。また、評価シートを通じて、スタッフ一人ひとりの目標や課題を明確にすることで、個々の成長を支援することが可能になります。

例えば、評価シートで「接客態度」が低い評価だった場合、具体的な改善点として「お客様への言葉遣い」や「笑顔の提供」などを指摘し、具体的な練習方法を指導することができます。スタッフは具体的なフィードバックを受けることで、自分の課題を明確に理解し、改善に向けて努力するようになります。

QSCの向上+安定的で継続的な営業

評価シートは、スタッフのQSC(Quality・Service・Cleanliness)向上にも役立ちます。QSCとは、商品やサービスの品質、サービスの質、清潔さ、のことで、飲食店にとって非常に重要な要素です。評価シートを用いることで、スタッフのQSCに関する意識を高め、お客様に満足していただけるサービスを提供できるようになります。

スタッフは評価シートを通じて、QSCに対する意識を高め、日々の業務で清潔さを意識するようになるでしょう。結果として、お客様の満足度向上に繋がり、リピーター増加や売上アップに貢献すると考えられます。

飲食店アルバイト面談評価シート作成の3つのステップ【エクセルダウンロード】

アルバイト評価表【テンプレート】規律設計
アルバイト評価表【テンプレート】マインド設計
アルバイト評価表【テンプレート】共通スキル
アルバイト評価表【テンプレート】ホールスキル
アルバイト評価表【テンプレート】キッチンスキル

無料でサンプルを配布しております。記入例も記載してますので、自分なりのチェックリストを作成してみてください。

アルバイト評価表【テンプレート】:Excelダウンロード

テンプレートは加点式で、オペレーションを500点満点、マインド・規律を200点満点に設定しています。参考に自店舗用に加工してみてください。

評価シートの作り方3ステップ

  • ステップ1. 評価項目を決める(事例紹介)
  • ステップ2. 評価項目に沿って昇給の仕組みを作る
  • ステップ3. 評価結果から面談する大切なポイント6選

ステップ1. 評価項目を決める(事例紹介)

ステップ1. 評価項目を決める(事例紹介)

評価項目は、お店の業態や目標によって異なります。まずは、自店の課題や目標を明確にし、それに基づいて評価項目を決定しましょう。評価項目は、大きく分けて以下の2つのカテゴリーに分けられます。

  • マインド設定(規律・姿勢)
  • オペレーション能力設定(共通スキル・ホールスキル・キッチンスキル)

それぞれのカテゴリーにおいて、具体的な評価項目をいくつか挙げます。ただし、これはあくまでも例であり、自店の状況に合わせて適宜変更する必要があります。

マインド設定(規律・姿勢)の評価項目の設定(200点満点)

マインド【規律】評価項目 点数
挨拶(お客様・従業員) 6点
時間厳守(遅刻・早退) 6点
服装・身だしなみ 6点
シフト貢献度 12点
環境整備 6点
経営理念・店舗理念 6点
マインド【姿勢】評価項目 点数
協調性:チームワーク 6点
協調性:風土改善 6点
感受性:対人感受性 6点
感受性:感謝 12点
使命感:目標設定 6点
使命感:理念浸透 6点
積極性:業務獲得意欲 6点
積極性:販売促進活動 6点
責任感:リスク管理 6点
責任感:問題解決行動 6点

オペレーション能力設定(共通スキル・ホールスキル・キッチンスキル)の評価項目の設定

【共通スキル】評価項目 点数
笑顔 8点
声だし 6点
掃除 6点
商品知識 6点
シフト貢献度 6点
帳票類管理 6点
報告義務 6点
オープン業務 6点
クローズ業務 6点
クレーム 6点
信頼 6点
【ホールスキル】評価項目 点数
接客 6点
ハンディ 6点
レジ・会計 6点
ご案内 6点
ホールサービス 6点
デシャップ 6点
電話対応 6点
【キッチンスキル】評価項目 点数
キッチン基本 6点
洗い場 6点
食材管理 6点
サイドポジション 6点
メインポジション 6点
サイド仕込み 6点
メイン仕込み 6点
衛生管理 6点
道具管理 6点

評価項目の点数の設定(重要だと思う項目を高い点数にする)

評価項目の点数設定は、お店の課題や目標に合わせて行います。例えば、マインドに課題がある店舗は、「シフト貢献」に点数のウエイトを増やしたり。

ホール接客での入口への意識が課題の店舗では、「ご案内」や「レジ・会計」などの項目に高い点数を設定します。一方、調理ポジションが複数に分かれている場合の店舗は、「刺し場」や「揚場」など、細かくポジションを分けて点数配分するのもありかと思います。

重要な項目に高い点数を設定することで、スタッフは評価されるべき行動を意識するようになり、お店の目標達成に繋がるでしょう。

ステップ2. 評価項目に沿って昇給の仕組みを作る

ステップ2. 評価項目に沿って昇給の仕組みを作る

評価シートを活用して、スタッフの成長を評価し、その結果に基づいて昇給や昇格の機会を与えることで、スタッフのモチベーションを高め、定着率向上に繋げることができます。ここでは、具体的な昇給の仕組みについて解説します。

昇給 例)

評価シートに基づいて、スタッフを以下のランクに分類し、それぞれのランクに応じた時給を設定します。この例では、8段階のランクを設定していますが、お店の規模や業態に合わせて、自由に設定してください。

役職名 時給UP 点数
スイングマネージャー
(店長代理)
+200円 600点以上
リーダー
(キッチン・ホール)
+100円 500点~599点
☆☆☆☆スタッフ
(フォースター)
+50円 550点~499点
☆☆☆スタッフ
(トリプルスター)
+30円 500点~549点
☆☆スタッフ
(ツースター)
+20円 450点~499点
☆スタッフ
(ワンスター)
+10円 400点~449点
スタッフ 0円 300点~399点
研修スタッフ △50円

評価制度はとにかく初めてみることが大事

評価制度を導入する上で最も重要なことは、実際に運用してみるということです。完璧な評価制度など存在しません。最初は、試行錯誤しながら、スタッフやお店の状況に合わせて、評価制度を改善していくことが重要です。

評価制度を導入する際には、スタッフの意見を積極的に聞き取り、制度の改善に活かしましょう。また、評価制度の目的や内容をスタッフにしっかりと説明し、理解を得ることが大切です。

【注意事項】評価制度を導入するにあたってのスタッフへの理解してもらう

評価制度を導入するにあたっては、スタッフにしっかりと説明し、理解を得ることが大切です。特に、以下の3点は、スタッフにしっかりと伝える必要があります。

評価制度は、常にブラッシュアップするものなので、事前に変化するものである

評価制度は、お店の状況やスタッフの成長に合わせて、常に変化していくものです。スタッフには、評価制度が固定されたものではなく、柔軟に変化していく可能性があることを理解してもらいましょう。

評価制度は、スタッフの時給を上げるものである、モチベーションの向上

評価制度は、スタッフの頑張りを評価し、その結果に基づいて時給を上げるためのものです。スタッフには、評価制度によって、頑張りがきちんと評価され、時給が上がる可能性があることを理解してもらいましょう。

評価制度は、時給の公平性や透明性を保つものである

評価制度は、スタッフ全員に対して、公平で透明な評価を行うためのものです。スタッフには、評価基準が明確で、誰でも公平に評価されることを理解してもらいましょう。

ステップ3. 評価結果から面談する大切なポイント6選

ステップ3. 評価結果から面談する大切なポイント6選

評価シートでスタッフを評価した後は、その結果に基づいて、面談を行い、具体的なフィードバックを行うことが重要です。面談では、スタッフの頑張りを認め、具体的な改善点を伝え、今後の目標設定を行うことで、スタッフの成長を促進することができます。面談を行う上でのポイントは以下の6点です。

➀目的:学ぶ意識の向上 ポジティブなアプローチから入る(基本8割~9割は褒め)

面談の目的は、スタッフの成長を促すことです。そのため、面談では、スタッフの頑張りを認め、具体的な改善点を伝え、今後の目標設定を行うようにしましょう。

スタッフのモチベーションを維持するためにも、面談では、ネガティブな言葉ではなく、ポジティブな言葉を使うように心がけましょう。具体的には、スタッフの良い点や頑張っている点を具体的に褒め、改善点については、建設的なアドバイスをするようにしましょう。

褒める言葉は、具体的な行動を挙げることで、より効果的です。例えば、「接客態度が素晴らしいですね。お客様に笑顔で対応している姿は、とても印象的でした」のように、具体的な行動を褒めると、スタッフは自分の頑張りをより実感し、モチベーションが向上するでしょう。

➁フィードバック:具体的な内容で、抽象的に表現しない

フィードバックは、具体的な内容で行うことが重要です。抽象的な表現では、スタッフは改善点がよく理解できず、モチベーションが下がる可能性があります。例えば、「接客態度が良くない」というフィードバックでは、スタッフは具体的に何が良くないのか理解できません。

しかし、「お客様への言葉遣いが丁寧ではない」「笑顔が少ない」といった具体的なフィードバックであれば、スタッフは自分の課題を明確に理解し、改善に向けて努力するようになるでしょう。

③双方向のコミュニケーション:従業員の意見を聴き出すコーチング技法が大事

面談は、一方的に指示やアドバイスをする場ではなく、スタッフと双方向のコミュニケーションを行う場であることを意識しましょう。スタッフの意見を積極的に聞き出し、理解を深めるように心がけましょう。

例えば、「今回の評価について、何か質問はありますか?」「何か改善したい点はありますか?」など、スタッフに質問をすることで、スタッフの考えや意見を引き出すことができます。また、スタッフの意見を尊重し、積極的に聞き入れる姿勢を見せることで、スタッフは「自分の意見が尊重されている」と感じ、積極的に仕事に取り組むようになるでしょう。

➃目標設定:時給を上げる目標設定をスタッフ自ら設定してもらう

面談の最後に、スタッフと今後の目標設定を行いましょう。目標設定は、スタッフのモチベーション向上に繋がるだけでなく、具体的な行動指針となり、成長を促進する効果があります。

目標設定は、スタッフの言葉で発することで、スタッフのモチベーションを高め、目標達成への意欲を高めることができます。また、目標達成に向けて、定期的に進捗状況を確認することで、スタッフのモチベーションを維持し、成長をサポートすることができます。

⑤感謝を伝える:いつも頑張ってくれているスタッフに感謝伝えるチャンス

面談では、スタッフの頑張りを評価し、感謝の気持ちを伝えるようにしましょう。感謝の言葉は、スタッフのモチベーションを維持し、長くお店で働きたいと思わせる効果があります。

例えば、「いつも頑張ってくれてありがとう」「お店の大切な戦力です」など、感謝の気持ちを伝える言葉を積極的に使ってみましょう。また、感謝の気持ちを伝える方法は、言葉だけでなく、プレゼントや手書きのメッセージなど、様々な方法があります。

スタッフの頑張りを評価し、感謝の気持ちを伝えることで、スタッフは「自分の仕事は価値がある」と感じ、モチベーションが向上するでしょう。

⑥実施期間:基本的には最低でも3ケ月に1回、30分程のフィードバック時間

面談は、定期的に実施することが重要です。面談の頻度は、お店の規模や業態、スタッフの状況などによって異なりますが、基本的には最低でも3ケ月に1回は実施するようにしましょう。面談時間は、30分程度を目安に行い、スタッフの意見を丁寧に聞き取る時間と、具体的なフィードバックや目標設定を行う時間を確保しましょう。

飲食店を管理されている方必見、アルバイトの定期個人面談のやり方を解説している記事はこちら➤

飲食店のアルバイト人材育成とは

飲食店のアルバイト人材育成とは

飲食店経営で成功するために「人材育成」は避けては通れません。飲食業は、お客様に最高のサービスを提供することで、お客様に満足してもらい、リピーターを増やすことが重要です。

最高のサービスを提供するためには、お客様に「また来たい」と思ってもらえるような、質の高い接客や、美味しい料理を提供する必要があります。そのためには、スタッフのレベルアップが不可欠です。

しかし、飲食店は、人手不足が深刻な業界であり、優秀な人材を獲得し、育成することは容易ではありません。さらに、アルバイトスタッフは、短期間で辞めてしまう場合も多く、人材育成の難しさを感じている経営者も多いのではないでしょうか?

飲食店における人材育成の重要性を理解した上で、具体的な方法を解説していきます。

「飲食業」=「教育業」

飲食店は、単に料理を提供する場所ではなく、お客様に最高のサービスを提供することで、お客様を笑顔にする場所です。そのため、飲食店は「教育業」としての側面も持ち合わせています。お客様に最高のサービスを提供するためには、スタッフの教育が不可欠です。

【教育トレーナーを育て方】をまとめたテンプレート:PDFダウンロード

ダウンロードして、自店舗用に加工して、育てたいスタッフに、この資料で教育してあげてください。

①初期教育が最も大事

飲食店の教育は、初期教育が最も大切と言われています。初期教育では、基本的な作業はもちろん教えますが、大切なのは店舗ルール(マインドと規律)です。

マインドと規律の教育を曖昧にしていたら、当たり前のことができない人材に育ちます。この初期教育をきちんとするかしないかで、アルバイトの方の1年後の成長度合いがかなり違います。

  • 挨拶:自ら率先して挨拶ができるようになることは、仕事を一緒に行う上で基本中の基本です。
  • 出退勤ルール:遅刻の連絡や、欠勤時の代理の連絡できるか。
  • アピアランス:身だしなみのルールを守れるか。
  • 環境整備:事務所や更衣室の使い方をきちんと守れるか。
  • 経営理念、店舗理念:どんな会社や店舗にしたいのか、本質的な目標の共有できるか。
  • チームワーク:自店舗のチームワークはどのようなものなのか、またどのような人材になって欲しいのか。
  • 風土改善:問題点に対して意識をもって行動できるか。
  • 対人感受性:お客様や、周りの従業員に対して気遣いや笑顔にできるか。
  • 感謝:お客様や、周りの従業員に対して素直に感謝できるか。
  • 目標設定:自らの課題に自発的に行動して課題を克服できるか。
  • 理念浸透:感動共有の本質を理解して、それを行動に移しているか。
  • 業務獲得意欲:自ら進んで仕事を貰える、また仕事を進んでできるか。
  • 販売促進活動:販促による施策を自ら進んで、積極的に行動できるか。
  • リスク管理:何かおかしなことを、自己判断せずに、店長や社員に相談できるか。
  • 問題解決行動:愚痴をこぼすのではなく、その問題に対して改善案や解決案を提案できるか。

などが一例になります。あくまで、社会人の当たり前のマインドと規律にしましょう。

それを教えることが、アルバイトの方にとっても、将来役に立ちます。この店舗ルールは、用語でOff-JT(オフジェーティ)で教えましょう。

Off-JTとは
Off The Job Trainingの略で、意味は事務所などで、テーブルに座って教育する方法です。
逆に現場に入りながら教育する方法を、OJT(オージェーティ:On The Job Training)と呼びます。

②新人アルバイトのメンタル状況を把握する

アルバイトの離職の大半が、入店から1か月以内です。店舗に慣れるまでの間を乗り切れば、定着率は格段に上がります。そこで、新人アルバイトのメンタル状況を把握することが大事です。

新人アルバイトのメンタル状況とは

  • 仕事に取り組む熱意が高い
  • 人間関係や仕事に対して強い不安をもっており、緊張している
  • イメージしていた仕事内容と実際にはギャップがある
  • 孤独を感じている

など、モチベーションが高いのと裏腹に、不安や孤独感を感じています。
人材不足に陥っている店舗のありがちな状況は、忙しいを理由に、新人アルバイトを放置することです。

新人アルバイトの5日間前後のシフト

  • 教育者を隣に必ずつけましょう。
  • ラストの15分程は、Off-JTにて、仕事でわからなかったことや感想を聞きましょう。

また、周りのアルバイトの方も新人アルバイトの方に気を遣える環境が理想です。

③教育者(トレーナー)の役割とは

教育者の役割は

  • 新人アルバイトに愛情をもって教育できる
  • 新人アルバイトを戦力化して、生産性を向上させる
  • 新人アルバイトに教育者が模範となり、店舗ルールを徹底してもらう
  • 新人アルバイトの不安を取り除き自信をつけさせる
  • 店長の考え方を代わりに伝えることができる

などです。

特に、新人アルバイトに自信をもってもらうことが大事です。自信は、仕事の意欲を高める効果があります。

車で言うと、ガソリンみたいなもので、自信がないと走れません。教育者は、褒める技術を高めましょう。

④教育ができている店舗とは

教育がしっかりとできている店舗では、以下の特徴が見られます。

  • 新人アルバイトが安心して働ける環境が整っている
  • 新人アルバイトが積極的に質問できる雰囲気がある
  • 新人アルバイトが成長を実感できるような機会が与えられている
  • 先輩スタッフが積極的に新人アルバイトをサポートしている
  • お店の理念やビジョンが共有され、スタッフ全員が同じ方向を目指している

⑤トレーニング(教育)計画を立てる

新人アルバイトの教育には、計画性が必要です。目標とするレベルや期間を決め、具体的なトレーニング内容を計画しましょう。計画を立てる際には、以下の点を考慮するようにしましょう。

  • 新人アルバイトのレベルや経験
  • お店の業態やサービス内容
  • 目標とするレベル
  • トレーニング期間
  • 具体的なトレーニング内容
  • 評価方法

⑥指導の4STEP

指導の4STEPとは

  1. 準備する、させる
  2. やってみせる(メモをとらせる)
  3. やらせてみる
  4. 評価する

OJTにて、教育する時に、まず作業ができる状態を準備するか、させるかします。準備ができたら、なぜこのような作業をするか説明を交えながら、やってみせます。

やってみせる時には、必ずメモを取らせましょう。やってみせたら、実際にやらせてみます。

どこができていて、どこができていないのか、しっかり評価しましょう。そこで、やってみせた時の分析方法を解説します。

⑦「作業」の中の「動作」を分析する

どこができていなかったのかを分析する方法を例にあげて解説します。

例:ドリンクを作るのが遅い
何が原因なのか?考えられる項目は

  • レシピを覚えていない
  • 材料の場所を覚えていない
  • 作業の流れが非効率
  • 1商品ずつ作っている、作業をまとめてできていない
  • ドリンクを正確に早く出す意識が低い
  • 設備配置がそもそも体形に合わない

などが、原因にあげられると思います。一つひとつの動作をしっかり確認しながら、分析することで、動作のムリ・ムダ・ムラを見極めましょう。
教育者がつまずかなかった原因を理解するのは非常に困難です。
なんでこんなことも出来ないの?って教育者が思ってしまったら、人はそれ以上育ちません。

どこまでも相手の立場で一緒に悩んであげられる教育者が望まれます。また、相手にわかりやすく論理的に説明しましょう。

⑧感覚ではなく、論理的に説明する

新人アルバイトに対して、感覚的な説明ではなく、論理的な説明を行うようにしましょう。

例えば、「お客様のテーブルに料理を提供する際は、お客様の顔を見て笑顔で提供するように」という指導は、感覚的な説明です。新人アルバイトは、この説明だけでは、具体的にどのようにすれば良いのか理解できないかもしれません。

具体的な説明としては、「お客様の目線に合わせた高さで料理を提供する」「お客様の顔を見て、笑顔で『どうぞ』と一言添える」のように、具体的な行動を指示することが重要です。

⑨双方向のトレーニング

この教育方法をテーマにしている記事で、最も大事な要素が双方向のトレーニングです。

双方向のトレーニングとは

  • 相手の立場になって一緒に悩んで、考えてあげられる姿勢や意識

この姿勢や意識がない場合

  • 押しつけの教育になり、相手がやる気を無くす
  • 教育者の作業ができるのが自慢になり、相手が自信をなくす

仕事ができる優越感にひたりたい教育者が結構います。これでは人は成長しません。

相手の立場になって教育するとは

  • 相手の属性(高校生、大学生、フリーター、主婦、社会人など)に応じて、言葉を変えて説明する。相手が高校生の方には、擬音語を交えたほうがわかりやすいかもです。主婦や社会人の方には、丁寧な言葉で説明したほうが伝わりやすいです。
  • 相手のタイミングで教育する。人によって、一日で覚えられる量があります。それを超えて教育をしても、身につかないでしょう。今教えるべきか、後でゆっくり教えるべきか?を考えてあげましょう。

人材が育たないのは教育者の責任です。もちろん新人アルバイトへの愚痴や不満があることも理解できます。

今時の若者はってよく聞きますが、相手を理解できていない教育者の愚痴だと思います。教育のアプローチにも失敗があると思いますが、そこで反省して、相手を理解できれば勝ちだと思います。

次に生かすことができます。恐れずにアプローチしましょう。

⑩指示だしの意味

指示には様々な意味があります。その意味を理解して、正しい指示を意識して使うことで、教育が進んだり、円滑な店舗運営ができたりします。

指示だしの意味とは

  • 優先順位を正す時に使用する指示だし
  • 気づきを与える指示だし(相手の手が空いている時など)
  • スタッフの連携をとる指示だし(同時に何人か)

などがあります。

営業中の全体を把握している立場である教育者は、優先順位や気づき、連携を教える上で、指示だしの教育は有効だと思います。

間違った指示だしは、自分がやりたくない作業をやらせる指示です。相手は、必ず見抜きますし、信用残高が低下します。

信用残高とは

  • 相手のことを思って、行動や姿勢を見せると、それが貯金され、それを返そうと努力してくれます。
  • また、逆に利用されていると思ったら、使用残高を消費して、最終的には言うことを聞いてくれなくなります。

信用残高は仕事を一緒にしていく上で、従業員満足度と密接に関係しているので、意識しましょう。

⑪トレーニング環境の整備

トレーニングの環境が整っている店舗とは

  • 身だしなみが教わる側、教える側共にできている
  • 店舗があるべき姿(事務所やホール、キッチンが整理整頓されている)
  • トレーニングツールの準備が整っている(教育計画表、マニュアル、評価表がある)

教育時間をなるべく減らして、効率化することで、大幅な人件費削減が可能です。一人前に教育できるまでの期間を削減する環境を整えましょう。

⑫アルバイトリーダーを教育者に育てる、教育者の資質とは

アルバイトリーダーを教育者に育てる道のりは長いと思いますが、一人前の教育者が増えれば、それだけ店舗教育力が向上します。正しい教育の方法を理解してもらって、経験を積ませて、相談を重ねることが大事です。

教育者だけの教育計画ミーティングもありだと思います。では教育者に求められる資質を理解しましょう。

教育者の資質とは

  • 誰に対しても愛情がある
  • 動作、作業の目的を理解し、理論的に言葉で説明ができる
  • 相手の立場になって考えることができる
  • 問題点、課題を分析して原因を追究できる
  • 個人的な悩みやメンタルをケアできる

などがありますが、最も大事なのは愛情です。人を育てる力は愛情から生まれます。全ての資質を兼ね備えている人材はなかなかいないと思いますが、育てることができます。

人材から人財になれるように、教育者を育てることが店長や社員の方の使命だと思います。

⑬アルバイトがアルバイトを育てる環境が最強

アルバイトリーダーが新人アルバイトをきちっと育てることができる環境は、好循環を生みます。店長や社員は、その間に、売上を伸ばす施策を考えたり、生産性を上げる施策を考えたりと、社員の方でしかできない仕事の時間に使えます。

また、アルバイトリーダーから次期アルバイトリーダーへの教育ノウハウが伝わり、安定した教育力のあるチームになります。このアルバイトリーダーの教育レベルを常に向上できるように、店長や社員の方は見守り、アドバイスを送りましょう。

放置するのは危険です。

最悪場合、そのアルバイトリーダーの言うことしか聞かないアルバイトが生まれるリスクがあります。以上どうだったでしょうか?教育論はまだまだ深いものがありますが、この記事の内容を理解し、意識して行動できれば教育力のある店舗に成長できると思います。

まとめ|評価シートでアルバイトの成長を促進しよう!

まとめ|評価シートでアルバイトの成長を促進しよう!

飲食店のアルバイトスタッフの育成は、お店の繁栄に大きく影響します。評価シートを活用することで、スタッフの成長を客観的に評価し、具体的なフィードバックを行うことが可能になります。さらに、評価制度を導入することで、スタッフのモチベーション向上や定着率アップにも繋がるでしょう。

この記事を参考に、自店の状況に合わせて評価シートを作成し、積極的に活用することで、人材育成を成功させ、お店の繁栄を実現しましょう!

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アルバイトスタッフのやる気を引き出す方法を解説した記事はこちら➤










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