Net構築

「インターネットの通信方式の新旧➁」

前回の記事からの続きになります。

本日はIPv6のIPアドレスになりますが、NTT光回線を使用したIPv6の説明になりますので、電力系プロバイダのデュアルスタックIPv6等には触れません。
(電力系について、公式サイト等で簡易的なIPv6の説明がなされていますが、DSLiteやMPAEなどについて言及されていることが少ない印象です)

NTT系(所謂コラボ光と呼ばれるサービスを含みます)のIPv6は3段階でIPv6のアドレスが変化します。
具体的にはプレフィックスと呼ばれるIPアドレス付与ルールが変わるとお考え下さい。

余談ですが、光電話の有無によってIPv6アドレスの配布方法が異なります。
光電話がある場合は、HGW(OGW)配下へRA(ルーター広告)にてIPv6が配布されますが、光電話が無い場合はPD(プレフィックスデリゲーション)によって配布されます。

もし、IPv6のPoEによるインターネットを考えている場合は、上記の電話有無の形態に応じた対応ルーターを買うことが必要になります。(私見ですが、新し目のBuffaloやYAMAHAのRTX系を購入すれば問題ないかと思います)

契約直後

インターネットの通信方式の新旧➁-1
NTT光回線契約直後はONUまたはHGW(OGW)から配布されるIPv6アドレスは基本的に何もできません。
ただ、現在は光回線契約と同時にv6オプションが適用されますので、この事例に該当することは少ないかと思います。(旧来の契約が続いている場合は該当します。)

v6オプション契約後

インターネットの通信方式の新旧➁-2
NTTのNGN(NTT だけのネットワーク)への通信が可能になります。
厳密には折り返し通信が可能になります。
巷で話題になっているマイナカードを利用した「オンライン資格確認」に必須のオプションです。
この状態でインターネットは基本的にできません。(コラボ光では最初からこのオプションが有効になっているサービスがあります)

ちなみに、NTTの場合初期工事費のみでランニングは0円でオプションを追加できます。

IPv6対応プロバイダの契約後

インターネットの通信方式の新旧➁-3
NGN内からISP(VNE)を通じてIPv6インターネットに接続可能です。
ただ、IPv4についてはDS-LiteやMAP-EによってISP側の「処理」が異なります。
(昨今のメジャーなIPv6通信方式の説明の為、IPoE出ない場合は一致しない可能性があります)

余談ですが、自宅サーバなどを行っている場合は、上記「処理」が問題になります。

個人的にはISPもVNEもNTTが管理すれば良いんじゃ?と思うのですが。
これはNTT法という縛りにより難しいようです。

よってIPv6において回線は「NTT」プロバイダは「Nifty」VNEは「OCN」なんていう複雑な組み合わせが構築されます。(UA確認サイトで接続業者がONCバーチャルコネクトという風に表示されます)
(無論、VNE にはIIJ やネットワークイネーブラーなど他業者もございます)

自宅サーバの話が出ましたが、IPv6でサーバ公開したい場合、クラウドなどはコスト面が問題になる為、自宅サーバを選定対象にされている方もいらっしゃると思いますが、個人的には電気代の上昇などもありますので、さくらインターネットやLinode、VutreなどのVPS を利用する方法をお勧めします。(為替レートの影響から国内VPS がお勧めです)

と偉そうに紹介しましたが私自身は自宅サーバを公開しております、エンジニアのロマンです。
また、Azure などのクラウド、Linode などの海外VPS も使用しております。

次回はDS-Lite とMAP-E について説明します。
本日はここまで。

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